ビットコインの価格が上がっているというニュースが増えてきました。
とはいえ、いまさら誰に聞いて、何から調べて良いかわからない、という人も多いと思います。
ここでは、あえてビットコインの価格の話はせず、質実剛健かつ簡潔に、ビットコインの解説をしてみたいと思います。
ビットコインの6つの特徴
①発行体が存在しない(非中央集権的)
日本円や米ドルのような法定通貨では、発行する中央銀行や国家が存在します。
株式や電子マネーは、発行する企業や組織が存在します。
しかし、ビットコインにはそのような発行体が存在しません。
ビットコインを生み出したSatoshi Nakamotoは、ビットコインを発行する組織を作ったわけではなく、ビットコインという仕組みを生み出したのです。
②暗号と分散型台帳(ブロックチェーン)技術が用いられている
個人や企業、そして国家さえも、特定の主体が恣意的にデータを書き換えたり、改ざんしたり、ビットコインを盗んだり、凍結したりすることができません。
③発行総量や新規発行数量があらかじめ決まっている
ビットコインは、発行される総量が2100万BTC(BTCというのはビットコインの単位)とあらかじめ決まっています。
2100万という数字は、とても少ないです。
世界の人口は約77億人ですし、日本の人口だって約1億2千万人です。
また、ビットコインはマイニングという行為で新規発行されています。
現在(2021/1/11)は、10分あたり6.25BTCずつ発行されています。
これもあらかじめ決まっています。
ビットコインがSatoshi Nakamotoによって生み出された2009年当初は、10分あたり50BTCが発行されていました。
4年ごとに半減期といって、新規発行数量が半分になっていくことになっています。
現在(2021/1/11)すでに約1800万BTCが発行済みで、2140年頃に2100万BTCに到達する見込みです。
④マイニングは金(ゴールド)の採掘と似ている
マイニングには多数のプレイヤー(マイナー)が参加しています。
マイニングには誰でも参加することができます。
10分ごとに、特定の暗号を誰よりも早く解読したプレイヤーに6.25BTC(2021/1/11)がご褒美として与えられます。このご褒美が新規発行です。
マイナーはこの10分ごとの競争に勝つために、膨大なコンピュータを、莫大な電気エネルギーを消費して、巨大な倉庫でフル回転させています。
これは、巨大な鉱山で、巨大な重機を使って、たった一粒の金(ゴールド)を採掘する作業ととても似ています。
逆に、輪転機を回して、原価数十円で1万円札を印刷することとは対極にあります。
⑤インターネットを通じてオープンに価値交換できる
ビットコインは、インターネットで365日24時間、世界中の誰にでも送信できます。
ビットコイン同士であれば、両替は必要ないです。
たとえ、銀行口座を持っていなくても(世界には銀行口座を持たない成人が約17億人)、インターネットさえ繋がればOKです。
ビットコインは法定通貨と交換する市場があるので、円やドルなどの法定通貨との交換も可能です。
この市場にアクセスするサービスを提供するのが、CoinCheckやbitFlyerのような仮想通貨交換業者です。
ちなみに、金(ゴールド)は、インターネット上に置くことはできませんし、金(ゴールド)でランチを食べるのは非現実的です。
しかし、ビットコインなら、インターネット上にあって、スマホでのキャッシュレス決済も技術的には可能です。
⑥ソースコードは公開されていて、誰でも開発に参加できる
ビットコインという仕組みのソースコードは、オープンソースとして、ここに公開されています(github.com/bitcoin)。
誰でもgithubから開発に参加したり、ソースコードを検証したりすることができます。
この仕組みの何がすごいのか?
「特定の国家や企業や個人の思惑で、マネーが恣意的にコントロールされることがない」
これは、日本のような安定した国に住んでいると、そのありがたみが分かりづらいと思います。
しかし、これこそがビットコインの最大の魅力と言えます。
もしハイパーインフレやハイパー円安が起きたとしても、たとえ核戦争になろうとも、自分の資産を守ることができる選択肢の一つにビットコインがあると思います。
これ以上の説明は長くなってしまうので、また別の機会にしたいと思います。
興味を持たれた方は、是非もっと調べてみてください。